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June 23, 2010

op-ed / commentary


author
junichi ikeda

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11月の中間選挙に向けた、GOPの変質?

June 23, 2010

op-ed / commentary


author
junichi ikeda

11月に行われるmid-term election(中間選挙)で、South CarolinaのGOP(共和党)からのGovernor(州知事)の候補に、インド系女性で州議会議員を務めているNikki Haley が選出された。

Nikki Haley Is Winner in South Carolina Runoff
【New York Times: June 22, 2010】

Nikki Haley wins South Carolina primary, Rep. Bob Inglis loses
【Washington Post: June 22, 2010】

South Carolina's GOP Voters Take Fresh Tack
【Wall Street Journal: June 22, 2010】

South CarolinaはGOPに傾斜した州なのでHaleyが首尾よく選挙に勝った場合は、South Carolinaとしては初めての女性州知事、全米では二人目のインド系州知事になるという。

そういう意味ではHaleyが候補になったことはやはり驚くべきことだ。
なんといっても、

南部=South Carolinaで、
マイノリティ=インド系の、
女性が、
GOP推薦の
州知事候補

になったわけだから。

George W. Bush大統領の頃は、南部でGOPといえば宗教右派が中心勢力だった。つまり、白人のプロテスタントが中心の支持者で、それは主にマイノリティの権利拡大(いわゆる公民権運動)に対するノーが政治的には動員の動機として活用されていた。マイノリティの支持者はもっぱらデモクラット、というのが相場だった。

ところが、Obama大統領の登場からそういうわかりやすい対立構図だけでは選挙には勝てないということが明らかになってきた。宗教右派の行きすぎに対してGOPの中の穏健派の支持者であった層がindependentに展じObamaに投票したから、というのが2008年の大統領選挙の結果を非常に単純に説明するものだ。

浮動票となるindependent(概ね中道支持者)をどうつかみ取るか、また、FacebookやTwitterがコミュニケーション=動員ツールとして活用される状況では、わかりやすい言葉だけでは支持を継続させることはできない。ある程度の長さと密度を維持できるコミュニケーション回路の下では、言葉の強さだけではなく理性的な要素も必要になってくる。端から見るとGOPが急激にマイノリティや女性の候補者に対して寛大になってきているように見えるのも、それくらいの「細やかさ」は、理性的であることを装う上でも、実際の支持を取り付ける上でも重要だということになったということだろう。

今回のNikki Haley の予備選勝利もそうしたアメリカの政治状況=選挙環境の変質を表すものと捉える方がよいと思う。

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