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March 03, 2011

op-ed / commentary


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junichi ikeda

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Googleが支援するdigital Journalism

March 03, 2011

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junichi ikeda

Googleは、journalismにおけるinnovationを後押しするために資金援助を行っている。その対象となるようなウェブサイトを紹介している、とてもFast Company的な記事。

Google's Journalism Prize and the 5 Groups Who Should Win It
【Fast Company: February 28, 2011】

興味深いのは、上で紹介されてるウェブサイトの多くはいずれも不偏不党の公正な情報を提供するというタイプのものではなく、むしろ、あるcause=社会的正義に基づいて、つまりある立場を選択した上で、情報を公開したり、情報を収集することに集中したサイトであるということ。つまり、ジャーナリズムと言う時、「ジャーナリズムという活動を通じて達成される公共的善」の部分に重点が置かれていることで、そのような「公共的善」を実現するための情報の入手や流通に関わるのが、彼らの想定するjournalismの解釈であるようだ。

もちろん、この解釈は相当ウェブに傾斜したものではある。しかし、たとえば、メディアを経済的に支える「広告」の仕組みが、Googleの登場によって、「商品の提供者と必要者との間を情報的に媒介する役割」というぐらいまで抽象化されたところで、検索広告が生まれ、社会に定着したことを踏まえると、あながちありえない解釈ともいえないだろう。

実際、ある当事者に関わる情報だけなら、今日、その当事者のウェブを通じても得ることができる。そのため、ジャーナリズムと呼ばれるもので期待されるのは、それではカバーされない情報や、そうした情報の解釈(真贋を含む)に関するものとなるだろう。前者の究極が、いわゆるinvestigative reportingというものになる。そして、後者については、解釈のためにはある立場や視点をとらざるを得ず、そのため、何からの意味でadvocacy的要素を帯びることになる。アメリカの場合であれば、ウェブが登場してから、中立的なCNNの接触が減って、党派性を持つMSNBCやFoxへの接触が増えた、というのが顕著な例だろう。

いずれにしても、このような方向でのjournalismの変質をイノベーションとして捉え、Googleは支援していくことになるようだ。

なお、欧州については、そのようなjournalismのイノベーションの推進プログラムとしてウィーンに本部がある、International Press Institute(IPI)による

IPI News Innovation Contest

を中心に据えるようだ。


なお、Googleの意向については、以下に挙げた同社のブログエントリーが参考になる。

Investing in news innovation in Europe
【Google European Public Policy Blog: February 23, 2011】

$5 million to encourage innovation in digital journalism
【The Official Google Blog: October 26, 2010】

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