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March 02, 2011

op-ed / commentary


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junichi ikeda

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新聞社が自分で直接広告枠を売る時代

March 02, 2011

op-ed / commentary


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junichi ikeda

傘下に大手の新聞社とテレビ局をもつ、New York Times Co.、Hearst、Tribune、Gannett の四社が以前から形成していたコンソシアムの名でQuadrantOneという名のオンライン広告取引システムをつくるという。

New York Times Co., Hearst, Tribune and Gannett Form Private Online Ad Exchange
【AdAge Digital: February 27, 2011】

といっても、優良物件としての NYTimes.com、USAToday.com 、About.comについては扱いの対象外ということなので、実際は、いわゆる販売にあぐねるメディア枠の売買が中心になる。要するに、土壇場まで売れ残る枠について、間にバイヤーを挟んで彼らの手数料分割高になって売れないという事態や、売れても彼らに手数料を引かれる、ということを避け、とにかく売上を立て、できれば多少なりとも利益に組み込みたい、というのが狙いとなる。

簡単にいうと、仲介手数料を通じてまで他のアドネットワークに販売を委ねることをやめるということ。足下の景気低迷で、止むに止まれぬ事態から、ということもあるだろうが、同時に、iPadのようなタブレット上のアプリによる提供も始まり、同一ブランドの異なるメディア提供の機会も今後は増えるであろうということを見越して、自分たちの手元に管理方法を一度できるだけ集約させたいというのもあるのだろう。

公平のために付け足すと、規模が大きくなれば仲介業者が介在することにはメリットもきちんと生じるものなので、今はとにかく過渡期にあるということ。そして、アメリカのメディア企業、とりわけ、ジャーナリズムに関わるメディア企業は、そのような現状認識の下で、いわばルビコン川を渡ってしまったということだと思う。

昨日のTina BrownのNewsweek+Daily Beast やArianna Huffington のHuffPo+AOLもあることだし、今年は、アメリカのジャーナリズムはウェブやタブレットとともに、大分様変わりしていく年になるような予感がしてきた。

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