FERMAT communications visionary

May 19, 2011

op-ed / commentary


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junichi ikeda

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新世代IT経営者として注目を集めるSheryl Sandberg

May 19, 2011

op-ed / commentary


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junichi ikeda

FacebookのCOOであるSheryl Sandbergを特集したBusinessWeekのカバーストーリー。

Why Facebook Needs Sheryl Sandberg
【Bloomberg BusinessWeeek: May 12, 2011】

Sandbergについては、拙著『ウェブ×ソーシャル×アメリカ』の6章や7章で触れてもいるが、上の記事から彼女の略歴として新たに気づいたことは、世界銀行に務める時もLawrence Summersの推薦というか引きがあったというところ。だとすると、Sandbergは当初からSummersのprotégé(秘蔵っ子、一番弟子)であったということ。世界銀行、HBS、財務省、Google、Facebook、という彼女のステップアップの中でSummersは相応の役割を果たしたということなのだろう。ある意味で、とてもアメリカらしい話。

もちろん、Sandberg自身のポテンシャルが高かったことがSummersの目に止まったからだと思うが、その一方で、そうして得られたチャンスを活かして今の地位に至ったわけで、それがとてもアメリカっぽい。確かZuckerbergとの出会いにはダボス会議での遭遇があったはずだけど、それもSummersなり財務省なりのネットワークがあったこととも繋がるのかもしれない。

Sandbergのマネジメント手法は記事の方を見てもらうことにして、ここでは記事の後半にあるように、彼女が今後のITなりウェブ業界を先導する経営者の一人として注目を集めていることに触れておきたい。

一つには、「女性の経営者」としての役割で、この点ではMeg Whitman(元eBay CEO)やCarly Fiorina(元HP CEO)の後続として位置づけられているところ。いわゆる「女性の社会進出」という文脈での位置づけで、Sandberg自身は、自分の成功経験やそのための条件を講演会を通じて語り、それを通じて、いかに女性が経営者として成功することがまだまだ稀なことであるかも同時に訴えている。たとえば、TEDでもそのような講演をしている。

Sheryl Sandberg: Why we have too few women leaders

また、リーダーシップについての講演も海軍兵学校(United States Naval Academy:いわゆる「アナポリス」)で行っている(たとえばここ)。

ここから想像できることは、Sandbergの、Facebook後の次のステップとして、再び政府入りすることもありえるし、自ら選挙に出て公職に就くこともあり得る、ということだ。その究極的なゴールには「女性初の大統領」というものもありえるだろう。もちろん、そのためにくぐるべきステップは多々あるし、そもそも本人がそこまでの地位を望まないかも知れない。ただ、アメリカ社会(というかアメリカの世間)がSandbergを見る目の中には、そのような期待も出始めてきている、ということだと思う。このことは気にかけておいてもいいことだと思う。

いずれにしても、発言の一つ一つに注目が集まる経営者の一人としてSandbergが認識されたことは間違いない。そして、彼女に企業だけでなく社会のリーダーとしての期待が集まり始めていることもおそらく間違いないだろう。今後の彼女の活動の広がりに注目し続けたいと思う。

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