FERMAT communications visionary

April 05, 2012

op-ed / commentary


author
junichi ikeda

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GoogleのProject Glassが実現させる世界

April 05, 2012

op-ed / commentary


author
junichi ikeda

前に伝えたゴーグル型インターフェースであるGoogle Glassの計画概要が、ようやくGoogle自身によって公表された。

Project Glass: Google Shows Off, Teases Augmented Reality Spectacles (VIDEO)
【Huffington Post: April 4, 2012】

Google: Here’s What Our Sci-Fi Glasses Look Like
【Mashable: April 4, 2012】

Google Begins Testing Its Augmented-Reality Glasses
【New York Times: April 4, 2012】

A Rose-Colored View May Come Standard
【New York Times: April 4, 2012】

Project GlassのGoogleのリリースはここ。

Project Glass: Thoughts, designs, and stories.

そこにリンクされてもいるけれどYouTubeの紹介ビデオはここ。

Project Glass: One day...

上のYouTubeのビデオを見ると、基本的には現在、スマフォやタブレット、あるいはPCの上で利用されている各種サービス、つまり、メール、地図検索、位置把握、ビデオチャット、デジカメ、・・・、等の機能が、メガネ型視覚インターフェースに音声入力で操作できるようにされているもの、と思えばいい。日本で言うと、ちょっと前にあった『電脳コイル』というアニメの中で示されていた世界がほぼそのまま実現されるようなもの。

目を覚ましたところでいきなり画面に各種アイコンが立ち上がるあたりは、メガネをかけたまま寝ていたのか、オマエ?と思わず突っ込みたい(笑)ところだし、食事をしながらメールチェックというのもなんだか鬱陶しいな、とは思うものの、家を出て情報をチェックするあたりは、今でもスマフォで多くの人が行なっていることだから(歩きながらスマフォを覗き込むというスタイル)、その多くはやはり慣れの問題であり、周りの人々もやっていること、という点では、社会習慣の問題でしかないのだろうと思う。と考えれば、実際に実現すれば、かなりの部分、こういう方向に振る舞うように思えてくる。

ところでこのビデオは、画面を見ると、NYのローワーマンハッタンを舞台にしている。そこで出てくる細かい状況は、意外なほどリアルだし、シリコンバレーを拠点とするGoogleがデモビデオを作るのに、パロアルトやサンフランシスコではなくNYを選んだというのも、実際にGoogle Glassが実現した場合は、情報の密度が濃い大都市部での利用の方が利便性が高いということを示唆しているように思える。その点で、過密都市のNYを取り上げるのはよくわかる。FoursquareやTumblrはNYで始まったわけだから。

主人公が向かう本屋は、Strand Bookと言っているので、多分、あの巨大な在庫を抱えるStrand Bookstoreのことだろう。実際に行ってみるとわかるが本当に巨大な書店なので、そこで欲しい本を店内に入ったら在庫検索できるというのはとても現実的だ。

また、途中で友達と立ち寄るコーヒースタンドのヴァンであるMUD Coffeeは実際にローワーマンハッタンにあるお店で、NY滞在中には何度か通ったところで、とても懐かしかった。地元のStrandに行って、地元のMUDに立ち寄る、というのは、とてもNYerぽいw しかも、その後にグラフィティをデジカメでとってしまうあたりも。むしろ、ローワーマンハッタンでイメージされる風景を一通り盛り込みながらストーリーとしてきちんとつないでいるところはうまくできている。最後も、ビル(タウンハウス?)の屋上から、川べりにあるマンハッタンの風景をとらえるところも。

(ちなみに、ローワーマンハッタンの洒落たお店はよく東京にも紹介される。確かMUDも最近、東京に店舗ができたはず。フェアトレードのことも気にかけた珈琲店で、本当にお勧めです)。

今の段階で想像できるものは一通り盛り込んだビデオなので、あまり驚きはないのだけれど、その一方で、全て盛り込んでしまうあたりの力技は、いい意味でとてもGoogle的な振る舞いと思った。

ここのところ、すっかりAppleやAmazon、Facebookのフォロワーとなってしまって、その結果、むしろ昔のMicrosoftのように、巨大ゆえのEvil感が増してきたよう感じられていただけに、こういう素朴な「とにかく出来ると思えば出来てしまうのです」という感じのプレゼンテーションは、Googleはこういう技術開発志向の会社だったというのを思い出させてくれる。その意味で会社のプレゼンとしても良いプロジェクトだと思う

描いたビジョンを実現させるフロントランナーのGoogleとして、是非、この分野のパイオニアとなってもらいたい。そうなれば、タブレットとは異なる世界を開く先導者になるはずだから。

それにしても、ARというかVR。90年代初頭の夢が今度は実現させられるのか。となるとはその次は何になるのだろうか。

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