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3D映像化される『ジュラシック・パーク』

CGの映画/映像エンタメへの利用を決定づけた『ジュラシック・パーク』が3D化され、家庭にやってくる。

'Jurassic Park' coming to 3D Blu-Ray on April 23rd
【THE VERGE: January 27, 2013】

3D化された映画の公開と併せて、3D対応したブルーレイで、ということのようでこれだけならば、単なる過去コンテントのリマスター版でしかないように思われる。

もっとも、リマスター版というのは商売的にはバカに出来ないところがあり、かつて、音楽業界が、LPからCDに移行するところで、ユーザーの買い替え需要を刺激しながら、アーカイブビジネスを展開して成功している。ハリウッドも、ビデオからDVDへ移行することでレンタルだけでなく一般向けのセルも大々的に始め、ビジネス上の主要な柱にした。

では、3Dはどうなのか。よく知られているように、3D映像の視聴には専用メガネが必要になる。なので、この「メガネ」の部分を付属品のようにしない工夫が必要になるのだろう。

その時に気になってくるのが、たとえば、Googleが開発を主張しているGlassのような、いわゆるVRメガネの系統の製品だ。つまり、視覚そのものに相当焦点を当てた製品の開発ということだ。(日本であれば、少し前の『電脳コイル』のようなゴーグル型のイメージ)。

とりわけ、既にメガネを掛けている人たちに対して、一つのメガネで済むようなものを作る、という方向はあるのだろう。視力矯正とのセットという方向だ。度付きの水中メガネ、あるいは競泳メガネがあるような方向だろう。

何が言いたいのかというと、3D映像というのは、コンテントを通じた驚異という売りだけではかつての3Dメガネを利用した映画の提供と対して変わらないのではないか、ということだ。むしろ、視覚インターフェースの新提供、というところに照準しないと今日的な広がりを持たないように思われる。

上の記事にもあるように、どうやら『ジュラシック・パーク』は第4作目が3Dで制作され公開されることのようだ。このように、映画の3D化は、映画の配給が脱フイルム化し、デジタル化/電子化する流れの中で、映像体験のオプションとして当たり前になっていくのだろう。あとは、それをどう視聴者の行動に移すか、ということだ。そして、その動機付けに視覚インターフェースの提案が大きく関わっていく、ということなのだろう。ジャンルとしては技術=産業横断的な製品であるため、一朝一夕に出来上がるということはないのかもしれない。しかし、Glassの可能性、VR的なものの可能性として再浮上してくるようにも思われる。その動きが始まるのは、ゲームなのか、ITなのか、ウェブなのか、テレビなのか、あるいは、デジタルカメラが実は写真フィルムメーカーの側から提案されたことを考えると、全く異なる業界であるメガネそのものの方から、一種の防衛策として始まるのか。

ハイテク化したメガネを先導するものの一つとして3D映画を捉える見方もあるのだと思う。

author: junichi ikeda

CONCEPT

FERMATは、コミュニケーションという社会の基底を与える領域の変化の徴候に照準しながら、未来のビジョンを描くことで、新たな何か=“X”、の誕生を促します。